Q&A
2008年05月06日 (?歳/男性)
はじめまして、私は強度近視で角膜厚がそれほど厚くないため、表面照射系の術式を検討しております。
本来、そちらの病院にお伺いして質問すべき内容を、このような形でお尋ねすることを申し訳なく思います。
ご迷惑かと思いますが、あくまでも個人的に一人の患者として参考にしたいのでいくつか質問させて頂きたく存じます。
Q1)貴院ではラゼックとエピレーシックを行っているようですが、ヘイズが起きる可能性というのは、どの程度でしょうか?
Q2)LASEKで使用するアルコールが眼に与える影響に対する懸念を、 他院のサイトのFAQなどで見受けられました。
貴院の見解をお聞かせください。
Q3)エピレーシックのフラップを元に戻さず排除するエピーPRKに移行する医院やエピレーシックよりもPRKの方が良いというように書いている医院もありました。
貴院では上皮フラップを戻すエピレーシックを行っていると考えてよろしいでしょうか?
また、その場合、上記のような意見に対して貴院の経験上、どのような見解をお持ちですか?
Q4)貴院のサイトを見た感想では、表面照射系の術式においては基本的にエピレーシックを採用し、エピケラトームが眼に合わない(眼が小さい) 眼にキズがある? 場合にラゼックを採用している、という理解でよろしいでしょうか?
お手数おかけしますが、よろしくお願いします。
表面照射治療の場合ですと、強度近視である場合には角膜を削る量が増えるため、手術後に角膜にヘイズと呼ばれる混濁が生じるリスクが高くなってきます。
ヘイズを予防する為には、現在、照射後に角膜に抗がん剤を塗布する治療が一般的に行われておりますが、当院では抗がん剤による長期にわたる影響を考慮して、原則として抗がん剤を使用しなければいけないような強度近視の方に対しての表面照射治療は行っておりません。
尚、当院で行っている表面照射治療としては、ラゼック治療、エピレーシック治療がございます。
現在、主に世界で行われている表面照射治療は、エピレーシック治療、ラゼック治療、PRK治療等があり、また、それぞれの治療方法でも手術手技等によって名称が異なり、エピレーシック治療で上皮細胞層を残さない場合にPRKといったり、そのままエピレーシック治療という名称を用いるEPI PRKといったりする等、名称もはっきりとは統一されてはおらず、それぞれの治療方法のうちの、どれがベストであるかということは、はっきりしたことは定まっておりません。
また、ご指摘のようにアルコールの影響によってラゼック治療が世界的に行われなくなっているということはなく、特にどの治療方法がスタンダードになっているわけでもございません。
当院で行っているエピレーシック治療、ラゼック治療に関しては、いずれの治療方法を選択するかは、眼の状態によっても異なってきますが、エピレーシック治療の特徴としては、上皮細胞層のフラップを作成するのにエピケラトームという刃物を使うため、その重篤な合併症としては、角膜に深く切れ込んでしまう角膜実質穿孔という合併症が起こり得、その場合、重篤な視力障害を残してしまう可能性があり、当院ではエピケラトームによる角膜実質穿孔が起こる可能性がある方に関してはラゼック治療を、そのほかの方に関してはエピレーシック治療を採用しております。
尚、エピレーシック治療、ラゼック治療ともに、特に当院での手術後の平均視力は 1.5以上と良好な結果が得られており、特にどちらの治療方法がより優れているというわけではございません。
また、手術後のヘイズに関しましては、顕微鏡で見てわかる非常に軽微な、手術後に一時的に出現し消退していくものも含めますと、一概に評価することは困難ですが、当院で手術後にヘイズによる視力障害が起こり、それによって再度の手術治療が必要となった方は殆どございません。
また、レーザーで角膜上皮細胞層を飛ばすノータッチ法といわれるPRK治療に関しましては、上皮細胞に削りムラが生じ、矯正精度に劣るため、当院では行っておりません。
当院では強度近視で角膜の厚さに余裕が少ない場合には、可能であればフラッの厚さを出来るだけエピレーシック治療やラゼック治療に近い厚さで、イントラレースFS60レーザーを用いて作成して矯正治療を行うSBK(Sub-Bowman Kratomileusis)を行っております。
※Q&Aの内容は相談当時のものをそのまま掲載しておりますのでサービスや内容が現在のものと変わっている事もあります。詳しくは品川近視クリニックまでお問合せ下さい。