Q&A
2011年01月12日 (36歳/男性)
私は他の眼科クリニックにて手術前検査を受けた結果、円錐角膜と診断され、レーシック手術は不可で角膜にリングを入れる手術を勧められました。
そこで以下の3点について質問です。
1)現在、36歳の私ですが、円錐角膜は進行し、今以上に視力が低下することはありますか?
2)品川近視クリニックで手術前検査を受けたとしたら、やはり円錐角膜の私は、レーシックではなく、イントラ角膜リングを勧められるのでしょうか?
3)イントラ角膜リングの手術を受ければ、眼鏡を必要としない視力まで回復できますか?
4)生命医療保険の適用があるかどうか確認したいと考えています。
イントラ角膜リング手術の正式名称を教えてください。
5)イントラ角膜リング手術代のお支払いは分割可能でしょうか?
1)角膜にゆがみが生じる疾患として、円錐角膜とよばれる疾患がございますが、円錐角膜は角膜の変形が起こることによって近視乱視などが出てきてしまう疾患であり、原因ははっきりとはわかっておりません。
角膜の変形が進行してしまった場合には眼鏡やコンタクトが合わなくなり、角膜移植を必要とするような重度の変形をきたす方もごく稀にいらっしゃいますが、多くの場合は20〜30代位に進行して、それ以降の進行はほとんど無く、特に眼鏡やコンタクトレンズの装用も問題なく、日常生活上の注意点も特にはございません。
但し、現在の眼の状態につきましては、文面のみでは詳細がわかりかねますため、できましたら一度、大学病院等の大きな医療施設の角膜の治療を専門としている外来にて、現在の角膜の状態を正確に把握、及び、経過観察をして頂くことをお勧め致します。
2)レーシック手術では角膜を削って近視乱視を治療するのですが、円錐角膜等の角膜の形状に異常がある場合には、レーシック手術で角膜を削った後でも角膜が変形して再び近視乱視が出てきてしまう可能性が高いため、残念ながらレーシック手術はお勧めできません。
3)尚、円錐角膜がある方への手術方法としては、当院では『角膜リング』施術を行っております。
角膜リング施術は、角膜に特殊プラスチック製のリング状の補強材をイントラレースFS60レーザーで角膜内に作成したトンネル内に挿入することで、角膜の形状を改善させ、それによって視力を向上させる手術方法です。
角膜が歪んでしまっている場合には、通常、眼鏡やコンタクトレンズの装用が困難である場合が多いのですが、角膜リング施術の目標としては、現在の角膜の歪みを出来るだけ治療することで、より眼鏡やコンタクトレンズを合いやすくします。
また、角膜リングには、円錐角膜の進行を抑える遅らせる効果があると言われており、特にまだ年齢的にも若く今後も進行する可能性がある方に対しては、お勧めできる手術法だと思われます。
但し、もともとの角膜の状態にはかなり個人差があり、リングを挿入した後の角膜の反応にもばらつきが大きいため、イントラレーシックほどの矯正精度はありませんので、施術後も幾分か近視乱視が残るため、視力矯正の補足としてメガネやコンタクトレンズの使用が必要になることと思われます。
このため、もしコンタクトレンズである程度視力が出て生活上問題が無いようでしたら、あまり角膜リングはお勧めではございません。
(コンタクトが装用できる方は、角膜リングよりもコンタクトの方が視力の改善がよいため、施術不適応とさせて頂いております。)
4)角膜リング自体が新しい手術方法となるため、保険上の正式な術名は、まだはっきりとは定まってはおりませんが、『角膜形成術』が術名に相当するかと思います。
尚、保険会社の給付の対象になるかどうかは、各会社によって判断の基準が異なってきますので、ご自身が加入している保険会社に一度お問い合わせ頂くとよろしいかと思います。
5)角膜リングの手術費は、使用する補強材(角膜リング)が非常に高価なものとなるため、大変申し訳ございませんが、片眼あたり25万 3000円(税込)となります。
角膜リング施術は交通費補助制度の対象となりません。
予めご了承下さい。
当院でのお支払方法につきましては、現金一括(現金払い、振込み払い)の他、各種クレジットカード、当院で組んで頂く信販ローン(分割払い)をご利用頂けます。
※Q&Aの内容は相談当時のものをそのまま掲載しておりますのでサービスや内容が現在のものと変わっている事もあります。詳しくは品川近視クリニックまでお問合せ下さい。